NPO法25周年記念フォーラムに参加して

「NPO」と聞いて、知らない人はほとんどいない時代になりました。

昨今は、新聞やテレビでもNPO法人という言葉をよく目に、耳にしますし、テレビドラマでもNPO法人がけっこうリアルに描かれていたりします。

NPOは、広義の非営利活動を行う組織という意味で、それはもう少し前から、ベトナム戦争による難民支援は1975年ごろまでさかのぼります。1995年の阪神淡路大震災で市民のボランティア活動によって多くの方たちが助け合い、自治が生まれたと言われています。賀川豊彦さんもまさにNPO活動を実践されていた方です。

ともあれ、ボランティア活動が法人格をもって自由に活動ができるようにするために、議員立法で制定されたのが特定非営利活動促進法(NPO法)です。1998年12月のことです。

今年は、NPO法施工25周年を記念し、12月1日に認定NPO法人日本NPOセンターとNPO法人セイエン(シーズの後継団体)の共催でフォーラムが開催されました。フォーラムの様子や、NPO法施工25周年てどんな意味を持つのか、日本NPOセンターの吉田建治事務局長が下記で紹介されています。よくまとめていただいている記事ですのでご覧ください。

成立から25周年のNPO法が社会に与えたインパクト7選

さて、今年の25周年記念フォーラム、コロナあけ久しぶりということもありますが、なじみの顔ばかりでなく、生まれたときからNPOがあります、という方、つまり25歳以下の方も活躍されていて、昔は~~~だった、みたいな話に終わることなく、楽しいことからやれば仲間が集まる!と言いながらも、地域の課題に真正面から取り組んでいる方たちがいたり。ちょっと雰囲気が変わったような良い気持ちになりました。

まずはじめに、内閣府特命担当大臣の加藤鮎子さんのお話しが、骨太ですごい議員さんだなあ、と思って聞いていたら、加藤紘一さんのお嬢さんでした。

スピーカーのおひとり、仲川げんさん(奈良市長)は、彼が奈良NPOセンターの事務局長だったときに、子どもの権利条約に関するイベントでご一緒させていただきました。地域の課題を解決する立場から、その仕組みを変える仕事をしたいと思って市長になられたとのこと。誇らしい仲間のひとりです。

フォーラムを通して私が受け取ったメッセージがあります。

・社会は、自分が変えられる→自分ひとりでは変えられないが仲間を集められたら大きな力になる→仲間を募るには楽しいことからはじめる

そうだ。社会は、未来は、自分で選ぼう、自分で作ろう、と思って25年間活動をしてきたんだ、と感じることができました。そしてそれは25歳以下の若い方たちも、今の時代でも、同じように受け止めて行動している仲間はたくさんいるんだ。そして、私たちの世代ができることは何だろう。世代交代を阻むことなく、だけど引き渡していくべきものはまだある。そんなことを考えるフォーラムでした。

最後に、渡部カンコロンコ清花さんがおっしゃっていたことも、印象的でした。彼女は、NPO2世です。お母様がNPO活動をしていて、それを身近に見てきたからこそ、自分は学生時代はNPO活動をしていたが仕事にはしない、と思っていた、けど今、同じ道を歩いているとのこと。

NPO活動をする人、NPO活動を応援する人、NPO活動をしない人、そんなくくりはもう古くて、何かを変えよう、何かを実践しようと思ったときに使える道具に、NPOは確かに育ってきたのではないか、と感じます。NPO法施工までに尽力された先輩たちに心から敬意を表したいと思います。

そして、この道具に磨きをかける仕事、私たちもまだまだ頑張っていきます。